あれっ、おかしいぞ? 面白かったんですけど?
トンチキ映画を期待して観たら、なんか普通に楽しかった作品。
いやその、だってタイトルがタイトルだし……セールスポイントが「Gacktハリウッド進出作」なのも怖いし……。
実際、別にトンチキでないこともないというか、ひとことで言うなら「ポストアポカリプス・サムライウェスタン活劇」みたいなお話。
きっと大真面目にやったら安っぽくなること請け合いの設定なんですけど、これがそのまま自然に「そういう世界」として受け止められるのだからすごい。
とにかく映像表現が個性的。
構図とライティングがやたらとポップというか、なんだかカートゥーンアニメをそのまま実写にしたかのような画面が印象的で、それが物語のリアリティラインの説得力になっているのが本当に大好き。
この画なら確かにこの設定、って思っちゃう。
ただ若干、物語の筋が見えづらいところはあるかも。
もともとストーリーはどうでもいいタイプのお話というか、要は「強い悪者がいて、それを倒す」ってことだけわかればいいはずなんですけど、その動機やきっかけがなかなか見えないのが少しもどかしい。
おかげで2時間は少し長く感じる……のですけれど、クライマックスが好き(ラスボスの語る言葉が、物語として良かった)なので最後には吹き飛びました。
最大の魅力はやはり主人公ふたり。
そんな好きでもなかったはずのGacktさんが思いのほかよくって満足。そしてジョシュハートネットさんが本当に素敵でした……主に顔などが……。
アクションが気持ちいいのも良かったです。独特の映像表現も相まって映える映える。カメラワークや演出の良さもあって爽快というか、本当に彼らを格好良く見せてくれるところが最高でした。
こう、振り乱される前髪がね……ふたりともね……とても色っぽくて……。
メインビジュアル(ポスター)の見た目はフェイクなので忘れてください。ていうかなんで〝こう〟したの? 全然こんなじゃないじゃん!?
いろいろぶっ飛んでいたりクセが強かったりはするものの、個人的には大変楽しめたお話でした。