平成のライダーマンことGacktがハリウッドに進出!
主役は名無しの流れ者役のジョシュ・ハートネットだけど、Gacktも主役級で、出ずっぱり。
台詞は英語たまに日本語ですが、まあまあ悪くないし、剣道や合気柔術を使ったアクションシーンも結構、さまになっていて見栄えがします。
勝手に、よく頑張ったなー賞をあげますよ。
日本人キャストで、やはり仮面ライダーZX(というか悪役が多いからビルゴルディ)こと菅田俊さんや、元アイドル?の海保エミリが出演していますが、どちらも良い味だしています。
海保エミリはかなりキュートで、他はオバさんと化してしまったデミ・ムーアぐらいしか主要な女性キャラが出てこないので目立って約得です。
マジで、出番はそれなりにあるのに存在感の薄いデミ・ムーアは、何で出演したのか良く分からない感じでしたが・・・(苦笑)
他は、ゾンビと戦ったら世界一の漢であるウディ・ハレルソンや、ヘルボーイことロン・パールマンといった、かなり偏った布陣。
非常に濃いメンツが揃っております。
しかし、なんといっても格好良いのは、ジョシュ・ハートネットです。
最初から最後まで格好良い役どころで、昔の西部劇の主人公そのもの。
高所恐怖症という弱点はもっているものの、最後は一発で敵を仕留めちゃいます。
クールを装ってはいるけれど、実は無謀が大好物な熱い漢。
この映画は世界観が一風かわっていて、どことなく「シン・シティ」のノリに近いと思いました。
音楽とバトルがシンクロして、カラフルなセットとCGの背景の中で次々とアクションが繰り広げられます。
演出が懲りすぎている感もあって、好きか嫌いか、観る人によって好みが分かれそうです。個人的には嫌いでないタイプで、楽しめました。
ノリについてこれない人は、眠くなってしまうかもしれませんが。
銃がないという設定なので、バトルは主に素手ゴロ。
Gacktはサムライという設定なのですが、刀を使うことは少なく、合気や棒きれを使ったりして戦います。
ジョシュはボクサースタイルです。
サムライスタイルとボクサースタイルの対比も良い感じで機能していて、二人のバトルもあるので見ごたえあります。
ちょっとだけ、往年のブルース・リー映画の様でした。
敵であるニコルの部下が多種多様な技の持ち主ばかりで、その部下たちを次々と撃破してゆく流れもブルース・リーチック。
杖に仕込んだ短剣を使うNO.2を筆頭に、ボクシング、剣術、カポエイラ等を駆使する使い手が次々と登場、主人公二人と激闘を繰り広げます。
この辺りが(チープだけど)異種格闘技戦みたいで面白かったですね。
日本の文楽にインスパイアされたらしいのですが、どこか舞台で演じられている劇を観ているような感覚が、文楽っぽいところなのかな?
でも、どちらかというと古典芸能ってよりも、8ビット時代のテレビゲームやサムライ、ヤクザ、西部劇、カンフー、バディ物といった様々な要素のごった煮を楽しむための映画です。若干、欲張りすぎて消化不良なところもありますが・・・。
尺は、あと15分ぐらい詰めたほうがシェイプアップされて良かったような 気がしますね。
かといって、あまり切るところも見つからないんですが。
あえてカットするとしたら、やはりデミ・ムーア演じるアレクサンドラに関するシーンですかねえ?
ウディ・ハレルソンやロン・パールマンのキャラの掘り下げには役立ってますけど、いなければいないでも、お話は成り立っちゃうんですよねえ。
総括すると、Gacktの頑張り、ジョシュ・ハートネットの半端ない格好良さ、そしてロン・パールマンのどこか笑える世紀末覇王っぷりに☆加点したいと思います!
※再レビュー
セル・ブルーレイにて