バイト先のオーナーからおすすめされて気になったので鑑賞。
1人の少年の親権を巡って離婚した夫婦が争う話。
家庭を顧みず仕事ばかりしていた夫と、母親として家事・育児をこなすだけの生活に耐えられなくなった2人。
どちらが悪いという訳ではないけれど、離れたことでお互いに大切なものに気づくというのがもどかしい。
息子の立場が1番つらい。
初めは父親のことを嫌っていた息子が、2人で一緒に過ごしていくうちにどんどん心を開いていったのはほっこりした。
フレンチトーストを作るシーンが特に印象的。
最初はキッチンの配置も分からないうえに真っ黒に焦がしてしまうほどだったのに、最後に作った時は完璧に手順をこなしていて、、あのシーン泣いてしまった。
それからジェンダー問題についても考えさせられる内容だった。
父親は家族を養うために働いて、母親は家で家事と育児をするというステレオタイプ。
シングルファザーに対する社会の冷たさ。
男女の所得格差。
加えて子供の権利。
現代の日本がやっと取り組み始めた問題点に80年代のアメリカは既に気づいていたという所から日本って遅れているんだなと改めて感じさせられる。
子供の親権獲得のためにあんなに争っていた妻のジョアンナが最後の最後で夫の元に息子を置いておくという決断を下したという点にも意味がある。
フレンチトーストを食べたくなるという理由が分かった。後で作ろう。
