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クレイマー、クレイマーの2Mのレビュー・感想・評価

クレイマー、クレイマー(1979年製作の映画)
3.8
ステレオタイプの夫、それに耐えかねた妻。夫のしていたことは、今で言うモラハラですからね、肉体的虐待ではないが精神的虐待ではあった。当時はそれに耐える女性が多かったのでしょうが(そもそも、そのような扱いに疑問を抱かなかったのかもしれない)、そこから逃げ出した妻はある意味で現代的な行動力があったと言えるのかもしれません。
残された夫は初めは虚勢を張っていましたが、徐々に子供への愛情を深くしていき、子どもとの絆を強めていく。皆さんおっしゃる通り、フレンチトーストの描写が秀逸。
裁判で両者から性差を批判する言葉が出てきたのが印象的でした。裁判後の夫婦の描き方も良かったです。大人のいざこざに巻き込まれて不幸になるのは子供の方、だからこそ大人は子供を優先して決断してほしい。父親も母親も、どちらも子供を愛し、決意を固めた姿は力強く慈愛に満ちていて、格好良かったです。
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