ダスティンホフマンに傾倒していた約20年前に鑑賞。
何の違和感もなく共感したが、
公開日は更に20年以上も遡る事を考えると、
当時は社会に一石投じるような、新しい価値観を提供する存在だったのではなかろうか。
夫婦の距離感が実に本当らしく、誇張もないように見えた。ラストシーンにそれが集約されていると思っている。
エレベーターを見送る夫の目配せ。
夫婦のアイコンタクトに心が通じる時間を見るが、その後の穏やかな生活を連想させるものではない。
問題が解決できなくても、改善に希望を残す。
前進する目的は何か。
そんな風に考えずにはいられない作品。