たけちゃん

マイ・ボディガードのたけちゃんのレビュー・感想・評価

マイ・ボディガード(2004年製作の映画)
4.3
神は俺たちを許すだろうか?


トニー・スコット監督 2004年製作
主演デンゼル・ワシントン、ダコタ・ファニング


勝手にお知らせシリーズ「今日は何の日」
昨日、7月21日はトニー・スコット監督の誕生日でした。いや、映画は昨日観たんですよ。でも、レビューは書けずに寝落ち……。疲れてるなぁ。連休、はよ。

もう、亡くなってから8年も経ちますが、やっぱり好きな作品が多くて、改めて惜しいなぁと思います😔


【トニー・スコット】
1944年7月21日、イングランドのタイン・アンド・ウィアのノース・シールズ。三人兄弟の末っ子として生まれる。
兄はもちろん、リドリー・スコット。
映像作家としてのリドリーの素晴らしさは改めて言うまでもないけど、アクション映画を撮らせると弟トニー・スコットの実力も素晴らしいのよね。
僕はトニスコ監督作で嫌いなのないかも( ˘ ˘ )ウンウン

デンゼル・ワシントン大好きなので、「デジャブ」「サブウェイ123」「アンストッパブル」の晩年の3作はレビュー済だけど、初期の作品は未レビューが多いなぁ。いつかまとめて取り上げよう( •̀ω•́ )و✧
8月19日が命日なので、次はそこかな?

でも、今日はまたしてもデンゼル(笑)






さて、映画です。
う~ん、面白い!
そして、切ない!
さすがですよね!

単なるアクションに終わらず、しっかりとテーマを持って描かれているので、心にズシンと来ます。
また、娯楽アクション映画ですからね。
必要以上に重くせず、残酷にせず、ギリギリのラインで踏みとどまる職人芸。実に見事。

ともすれば、昨今のリアル路線は残酷さが過剰。
でも、見せ方次第で十分伝わるのよ( ˘ ˘ )ウンウン



今回のデンゼル・ワシントンは、かつて米軍の対テロ暗殺部隊に所属していたアルコール依存症男ジョン・クリーシーを演じます。
暗殺部隊って穏やかじゃない。
そんな暮らしに身も心も荒んで、今はアルコールに依存する日々です。
冒頭、珍しく髭伸ばしてるデンゼル。
悪い男もできるのよ、アピール(ˆωˆ )フフフ…


彼の友人であり、理解者のレイバーンはクリストファー・ウォーケン。かつて同じ部隊にいたんですね。
でも、どっかで裏切るかも……と思っちゃう(笑)


ジョン・クリーシーに護衛される少女ルピタ役にダコタ・ファニングちゃん。はぁ、可愛い(^-^)
この時期のダコタ・ファニングちゃんは、本当に可愛いね~😆
いまや、妹のエル・ファニングの方が人気ですが、たけちゃんはお姉ちゃんも好きよ(ˆωˆ )フフフ…


で、ミッキー・ロークは必要でした?
やっぱり、ミッキー・ロークが出るなら、もっとアクの強い汚れた役をやって欲しいなぁ。今回は身なりが綺麗すぎた(笑)







はい、このあとは少しネタバレが混じります。


舞台がメキシコだし、誘拐犯罪がメインなので、スタちゃんの「ランボー ラスト・ブラッド」を思い出したよね。
展開は似てる。
でも、ある意味、真逆なんだな~。


金持ちの娘ルピタは、恵まれた境遇にも見えるが、実は寂しく過ごしている。
そして、自分の過去故に酒に溺れるクリーシーもまた孤独で寂しい。
そんな2人が出会う。
ルピタのボディガードになったクリーシーは、友達じゃないんだと突き放すが、いつしか信頼し、大切に思う関係に。そして、擬似父娘となる。
ここが「ラスト・ブラッド」と一致。


そこに至る前半がとっても幸せよね。
特に、水泳の大会で勝つ場面。
そこからの後半なんです。
まさかの誘拐。
しかも、自分の目の前で!


自らも重症を負い、数日して目覚める。
彼女が死んだと聞かされるクリーシー。
ここも「ラスト・ブラッド」のランボーのよう。

後半は、まさに「Man On Fire」、火がついた男
もう、誰にも消せねぇぜ!
それはランボーの復讐と同じだ。

でも、そこからが違うのよね~。
リアル路線のランボー。
修羅と化すランボーを描くには、あれしか無かったけど、残念でもあったんだよね。
理想論とはいえ、今作のようなラストであって欲しかった。現実の残酷さはいらないのでね。

それでも、どちらも面白くて、どちらも好き。
そこに優劣をつけるのは野暮ですぜ!
まぁ、スクリーンで観たから、スコアはランボーが上ですけど……( ¯−¯ )フッ






最後に、音ネタ💩ウンチクンです!
今作、音楽がカッコイイの。
音楽を担うのはハリー・グレッグソン=ウィリアムズなんですが、ここってところで流れるのがナイン・インチ・ネイルズの曲。これが実にカッコ良い!

ハリー・グレッグソン=ウィリアムズは、ハンス・ジマー傘下なのかな?共作もあるし。
有名なのは「ナルニア国物語」で、ゴールデングローブ賞作曲賞なんかも受賞してます。
トニー・スコット監督とのコラボも多く、「スパイゲーム」以降のトニスコ監督作全ての音楽を担当していますよ!

だから、トニー・スコット監督の信頼度も高いと思うんです。でも、ここって場面ではナイン・インチ・ネイルズが流れるんですよね。

ナイン・インチ・ネイルズの中心トレント・レズナーは、ミュージック・コンサルタントとして今作に参加し、6曲提供しているんです。
それが
The Mark Has Been Made
The Wretched
The Great Below ←以上、The Fragileより
The Art of Self Destruction, Part1
The Downward Spiral
Self Destruction, Part2
です。

特に、1999年に発表されたアルバム「The Fragile」からの「The Mark Has Been Made」はテーマ曲として使われました。あの復讐を決意し、銃を次々と物色するシーンで流れてます。

ほか、オープニングから早速流れているし、実に能弁に語っていましたよ。




トニー・スコット監督、あなたの作品は今も大好きですよ。安らかにお眠りくださいね!