ショウコ

キング 罪の王のショウコのレビュー・感想・評価

キング 罪の王(2005年製作の映画)
3.6
2人の鬼畜のお話。メインの人物どの立場で考えても異なったエグ味が堪能できる胸クソ4種盛り🍴徐々に酸素が薄くなるのを感じたし終盤は息も絶え絶えで観ておりましたキッツいです閲覧注意⚠️

退役して、軍船から晴れやかな顔で明るい外に出る青年。金ならあるし車買っちゃうぞ〜ってOPから既にハッピーなEDみたい。BGMも美しいです。瞳が綺麗で無垢でかわいくて、まさかコイツが鬼畜Aだなんてまず思えない

言葉少なでアンニュイで甘酸っぱくて、ルックはフワフワ青春ドラマの様です。鬼畜Bに対してとんでもない復讐をする話には見えないんですが、この掴み所の無い爽やかさは狙ってやってるんでしょうね。鬼畜Aが何考えてるかサッパリ読めないんだもんよ😵復讐モノにおいて「受けた仕打ち」を予め明示しないってのは素敵な効果を生むんだなと再実感。
「淵に立つ」を観たばかりなので内容が被りまくって見えて仕方ない。もしかしたらネタ元だったんじゃないかと穿ってしまいます

真相は早々に推測できちゃいますけど、お陰でその先の地獄を想像させられずっと胃がムカムカ。キリスト教徒にとって大ダメージとなる武器を使った悪趣味さと極上のストレスに酔いしれました。
予感を煽るカメラの動きも◎




振り返ってみればあまりにトントン拍子。全て鬼畜Aの計画通りだったとは思えないし行き当たりバッタリで対応していったのでしょう。懺悔リフレクトからの「ご想像にお任せします」エンドも大変良かったと思います。私の腹に重りを残すのに成功してる

あなたが贔屓にしてるその主人公、ホントに応援してて大丈夫ですか?😏



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追:私の見方は歪んでいたかも知れない。彼の行動理念は復讐ではなく「愛」と「独占欲」であり、単純にピュアなだけとも取れる。懺悔さえすれば罪はリセットされるのだとストレートに信じたからこそラスト凶行に及んだ…
こちらの考えの方が、皮肉が際立って面白いしポーカーフェイスの筋も通る🤔
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