ぱりぱり

他人の顔のぱりぱりのレビュー・感想・評価

他人の顔(1966年製作の映画)
4.0
思索の道筋を辿るような安部工房の原作をどうやって映像化できるのかと興味津々だったので、見ちゃいました
大胆にストーリーや展開を変えるという綱渡り的な挑戦ですが、このバージョンも別の作品として楽しめると思います!

ラストも素晴らしいけれど、主人公が見た映画の回想シーンが映像でも鑑賞できたのが鳥肌もの!!美しすぎ...
ですが、このシーンは原作の文章で味わうのもまた堪らなく良いので、原作も併せて是非!

原作の根底にある主張を変えずに、映画として伝わりやすいようにアレンジするのが勅使河原監督は上手いです
あと、芸術的センスがキューブリックに少し似てるかも?ずば抜けてます

(メモ)
映画の主人公は原作の主人公の感情面で、
原作にはいない医師の存在が映画の主人公の理性の面を補ってる