LEO

フローズン・タイムのLEOのレビュー・感想・評価

フローズン・タイム(2006年製作の映画)
3.3
失恋のショックで不眠症になった男がいつしか時間を凍結する能力を手に入れ、バイト先で新しい恋を見つける話。

タイトルやポスターからもっとサイケでマッドというか、『トレインスポッティング』的な話かと思ってたらまさかのラブコメだった~!🤣

内容はちょっと日本人には理解しにくいいかにもヨーロッパ映画的というか英国映画的な、くだらなくて下品な登場人物とジョークが連発されるのだが、世界的ファッション誌で活躍していた写真家のショーン・エリスが監督をしているだけあって、映像美にはさすが目を見張るものがある✨

絵も写真も一瞬の美をこの世に残すもの。
でもその瞬間は一瞬で過ぎ去ってしまう。
だからその時間を止めて、いつまでも見ていたい!
そんな監督の夢を映画にしたんだろうか?

主人公の時間を止める能力は果たして本当の能力なのか?
不眠症の限界を超えてゾーンに入りそう感じている妄想なんじゃないだろうかとか、同じように静止した世界で動けていたフードの人物は誰なんだろうかとか、ハッキリしない部分は諸所あったがそんなことはどうでもよくなる映画だったな。
過去フランスやイタリアの巨匠が撮ったような高尚な視点からの映画でなく、「芸術なんて捉え方によってどんな評価にもなるんだ」とでも言わんばかりの青春ラブコメディーに仕上げてるからね。

原題の『Cash Back』より邦題の方が内容にぴたりとマッチした映画じゃないかな。
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