宵闇之闇猫

フローズン・タイムの宵闇之闇猫のネタバレレビュー・内容・結末

フローズン・タイム(2006年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

美術的・写真的・表現的な人間の肉体美を視る事が出来る為、そこに興奮的要素は皆無。
謂えば、曲線美、陰影、造形など。表現方法、魅せ方は面白いなぁと。

フードの男や、時間停止に関する事は基本触れずに、
あくまで主人公の恋愛感情による起伏?や人間を物体としてのデッサン対象にしたい時だけ止まる。

いや、ほんと、この作品における時間停止の概念が「透明人間の骨」みたいな限定的、悪く言えばAVのようなロマン系で、
結構ツッコミどころが多いんだけど…
時間停止してんだから、そもそも窓開かないでしょ。自販機動いてないでしょ…とかね。

あと、ラスト近くの不法侵入してまで、「慣れっこだ」って帰るシーンね。何見せられてたの?ってなる。


結局のところ、作品自体はバランスが良かったものの、最後まで主人公は好きにも感情移入も出来なかった事と、フード男は悪事を働いてたんかなぁ…と思ったのと、ファーストキスの時に日和っても、あの行動は無いわ。と思ったぐらいかな。
下手したら、肉体美の境地に至れる入門編くらいの良い塩梅だったと思う。これは画家を目指してる云々を忘れてみても、視覚情報としての人間の、特に女性の身体の神秘性、魅力に魅入られるような作品だなぁと(この映画自体はそこまで表現はしてないだろうけど)

言ってしまえば、女性の裸という絵画や彫刻、美術品を見ている錯覚に陥るという作品。
宵闇之闇猫

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