このレビューはネタバレを含みます
前科者と脳性麻痺の女性の恋愛物語。ジョンドゥ役のソル・ギョング、コンジュ役のムン・ソリ、2人ともとんでもない演技力を見せつけてくれる。一周回って自然。
コンジュは男性に、女性としてみられたい欲があるにも関わらず、障害が関係して、女性以前に障害者というフィルターを通じて見られることが多かったのかな。そういう事にしていても、やっぱり強姦未遂の描写はキツい。犯罪なんだよなあ、犯罪なんだよなあ……とストーリーを進めて見ていって、どんどん仲良くなっていって、終盤では合意の上で性行為をする。ジョンドゥが珍しく気遣いながらしていく描写があるけど、これで幸せハッピーエンドで終わってもなあと思っていたらちゃんと捕まった。因果応報というべきなのか、なんというか。
コンジュがジュンドゥとイチャイチャしているときは、自分の理想の姿でイチャイチャする。夢中で、自由だなあって思う。それに動じない、一緒に楽しめるジョンドゥがいるから成り立つ世界なんだろうな。同時に、警察署にいる際の、ロッカーに身体を叩きつける姿は、言いたい事があるのに誰にも伝わらない、文字通り身動きが取れない不自由さが、嫌というほど伝わった。なんでこんな姿で生まれてきたんだって訴えているようだった。強姦未遂の時でさえここまで訴え続けなかったのに。あの時の抵抗は凄かった。
