まず、脳性麻痺のコンジュ役を演じた女優、凄すぎてそれだけでも見る価値ある映画です。内容も私にはかなりグッときた。
コンジュが健常者の姿になって、ジョンドゥと戯れあったりするシーン。こういうシーンこそ映画でしかできない表現で、なんか泣けてくるんだよなこのシーン。
あの古い狭い団地の部屋の中に差し込む外の光、そして鏡の反射する光が鳩になったり蝶になったりする演出も大好きだ。コンジュのピュアな心と相まって本当に美しく映る。
ジョンドゥって、どうしようもない奴なんだけど、ある意味においては誰よりもずっとまともなのかも。なにかこう、汚れなき眼差しがあるんだよなぁ。ジョンドゥやコンジュのまわりには、まともそうだけど実は彼らを利用してズルして生きてる人々がいて…。
そうやって世の中は理不尽なこともたくさん起きてるんだけど、この二人のピュアな世界にただただ愛おしいんです。
2022年44本目