akikokozawa

オアシスのakikokozawaのレビュー・感想・評価

オアシス(2002年製作の映画)
3.6
交通事故を起こし服役していた主人公。出所後遺族を訪ねた先で、脳内麻痺の娘と出会い、2人の距離は縮まってゆきます。
ノスタルジックなジャケットから、芸術性の高い作品なのだろう。秋に持って来いだと思い観始めたら、社会へのメッセージ性が高い内容だった。前準備を整えて観たかったと後悔しながらも、心が揺さぶられた。
主人公は前科3犯の社会不適合社。何をやっても裏目に出てしまう善人っていますよね。そしてヒロインは身体が不自由だけど意志を持っています。2人を取り囲む人間は社会適合社を装っている悪人なのか?
善悪って何を持って判断するべきか、考えることがよくあります。善としていることが悪であることや逆も然り。前科があるから、障害があるから‥って主観に基づいた思考だと、いつもはっとする。色眼鏡なしに物事を判断したりする力が、まだまだ自分に足りなくて不甲斐ない。
人間の愚かさ、タブー視されている現実を描いているところから、すばらしき世界を観終わった時の感情に近いものを感じました。
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