こんなつらくてせつないストーリーを作られるイ・チャンドン監督は本当に凄い監督だと思う。
コンジュを演じたムン・ソリの演技は本当に凄まじかった。初めて見た時は身体障がい者の人が演じていると思った。
ジョンドゥはおそらく知的障がいがあって自分の起こっている状況を正しく理解したり誰かにうまく説明したり助けを求めたりすることができない。そのため家族の理不尽な振る舞いに怒ったり泣いたりすることもできず、ふざけて笑っている。こちらあみ子のラストシーンを見た時と同じような感情が湧いてきた。
ジョンドゥとコンジュのどちらの家族も２人の話をちゃんと聞くことはない。また、家族の声も２人には届かない。家族に２人は利用されているが、だからといって２人の家族が２人に何の愛着がないわけでもない。
なんかその感じがリアルで苦しかった。
木を切るシーンはとても切なく美しかった。
つらいし報われないけど２人は出会えて本当に良かったと思う。
