ふじたけ

オアシスのふじたけのレビュー・感想・評価

オアシス(2002年製作の映画)
5.0
これはガチの傑作です。もう絶対みてください。脚本、演出ともにトップクラス。
最近映画を見ながら色々と考えてしまって映画に没頭するということがあまりなかった気がするが、この映画の後半はもう画面に釘付けで心を奪われてしまいました。もう感動。大傑作を見た時に感じるなんだかよく分からなくて言葉にしずらい感動。
ってなわけで思ったことを適当に書いていきます。




ネタバレあり



まあこの映画で一番重要なポイントといえばタイトルにもあるオアシス。冒頭のシーンはオアシスの絵が写し出されます。これただなんとなく写しているんじゃないと思うんですよ。後半にもこれと同じアングルのカットがあるので分かるんですが、これは姫(障害者の女の子)の視点だと僕は思います。暗く淀み、木の影で隠されたオアシスの絵。この影は姫の身体障害を表しているんだと思います。木っていうのは自然の象徴で、姫の身体障害も生まれながら(つまり自然の力で)持っている影なわけでこの二つが繋がるのです。
オアシスという理想郷にかかった影。つまり、彼女にとって幸せはは決して手が届かないのです
だけど、最後に主人公の男がその木を切り、オアシスにかかった影をなくすのです。今までの映画でこれを超える「愛してる」があるのでしょうか。彼は彼女のハンディキャップを諸共せず彼女を愛しているのであります。彼女をオアシスへと連れて行ったのです。
そしてラストカット。このカットでは掃除をしている姫が隣の部屋から左のほうに小さく写ります。今まで一度も掃除なんかしてなかった姫がなぜ?
これは冒頭との対比だと思います。冒頭ではただ姫は壁にかかったオアシスの絵を眺めている。つまりただ叶うはずのない幸せを指をくわえてみているだけなのであります。
だがそれがラストではどうでしょうか?ラストではオアシスの絵がある部屋とは別の部屋、姫は掃除をしています。そう彼女は男との将来を夢見て行動を起こし始めたのであります。彼との愛を信じて、理想の世界から現実の世界へと羽ばたいたのです。最初に現れた白い鳩と蝶々のように。
と一つ思ったことを書いてみました。まだまだ書きたいことが色々とありますが(言葉ではまとまっていないけど)ちょっと時間がないのでまた今度
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