青山

13日の金曜日PART3の青山のレビュー・感想・評価

13日の金曜日PART3(1982年製作の映画)
3.4
伝説の殺人鬼ホラーシリーズ第3弾である今作では、ついに!やっと!ようやく!待ってました!ホッケーマスク〜〜っ!!
そう、ジェイソンの代名詞とも言えるホッケーマスクですが、彼がこれを被り始めるのはこの第3弾から。しかも殺した相手から奪って被るという行き当たりばったりな成り行きで......。まさかこれが後に殺人鬼ホラーのアイコンのようにまでなるとは、当時の制作スタッフも思ってなかったのでは。

そんな記念すべき変化のある作品ではあるが、キャンプ場で若者たちが殺されて行くという内容は前作と代わり映えがしない。
ただし退屈な印象の前作に比べて、似ているからこそ前作より良くなったのが目立つ作品であったように思う。

良くなった要因はざっくり言うと3つかな。
まずは殺される側のキャラが立っていること。まず最初にむっっかつくDQN3人組が一気に殺されるのは痛快。そして剽軽者のおデブちゃんが憎めないキャラで、彼がやらかすアレコレが(死後の扱いも含めて)観ていて楽しかった。
次に、話のテンポが良くなったこと。2/3を過ぎたあたりからようやくクライマックスに入った前作とは打って変わって、序盤から少しずつ殺人シーンがあって退屈しなかった。
そして、殺し方のバリエーションが増えたこと。いくらテンポが良くてもずっと斧でザックリじゃあつまらない。今作はそこもバッチリで、銃、ナイフ、はたまた腕力など、あの手この手で殺す殺す。前作は追いかけっこがメインだったのに対し、今作は殺し方が重視されていて、個人的には断然こちらのが好みだった。

ラストのベタさもここまで来ると愛くるしくも感じられ、シリーズで今のところ一番これが好き。
ちなみに4作目の次作が一応「完結編」というタイトルで、いわば1stシーズンの終わりみたいな位置付けらしいので、次作までは観てみたい(それ以降は多過ぎてめんどいから観ないぞ......)。
青山

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