みおこし

ポロック 2人だけのアトリエのみおこしのレビュー・感想・評価

3.2
20世紀のアメリカで活躍した抽象表現主義の画家ジャクソン・ポロックの半生を描いた1本。

1941年。女性画家のリー・クラズナーは、才能あふれる画家ジャクソン・ポロックを有力者に紹介する。リーの助けもあり、次第に彼の絵画は人気を集めていくが、その重圧に耐えきれずポロックは人々の理解を超えた行動を繰り返すようになる。しかし、妻となったリーは献身的に彼を支えるのだが…。

うーん、伝記映画はどれも好きなのですが本作はハマれなかったです。ポロックの描く絵画は斬新でインパクトが強いと感じるものの、とにかく彼の半生が破天荒すぎて全く共感できず…!リーという心強い支えがいるのに他の女性との不倫に走ったり、何度もお酒でトラブルを起こしてリーや家族を困らせたり。天才は時に奇人にもなり得るとは言うものの、あまりに周りを顧みないそのやり方には納得いかず、最後まで不愉快な気分で鑑賞してしまいました…。(そう視聴者に思わせるくらいの熱演ぶりだったエド・ハリスもすごいけれども!)
ただ、彼を見捨てずに支え続けるリー・クラズナー役のマーシャ・ゲイ・ハーデンが圧倒的な存在感。彼を信じたいし愛したいけれど、何度も裏切られ続けて傷つく繊細さと、それでもなお諦めない意志の強さという相反する要素を見事に体現した演技は、まさにアカデミー賞助演女優賞獲得に値する素晴らしいものでした。
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