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百万円と苦虫女の346のレビュー・感想・評価

百万円と苦虫女(2008年製作の映画)
4.0
とってもよかった。

導入部分はちょっと下手くそというか、設定上、少し突飛な設定出でもあるから、強引に突っ走るしかないのかもだけど、観る人を置いて行き過ぎて途中でやめようかとおもったぐらい。

それでも、ピエール瀧とのくだりあたりから、物語が深みを増してきて、森山未來との展開は本当によかった。

導入と海の家のパートは、ふりだから、あれぐらいでもいいのかもしれないけど、仕掛けとしてのエンタメが足りない気がした。間違ったルートを通らなくては映画的にあそこに辿りつけないのはわかるけど、もう少しだけなにかうまくやれなかったかな?海の家からはじまって、回想として、前科持ちになる話にしてしまえばよかったのでは?
もう少しだけ省略してもよかったなと、前半パートに関しては思うけど、それでもピエール瀧からの森山未來はよかったな。

唯一、オチとして、最後にはじめての青空の抜けを持ってくるのはわかるけど、あの蒼井優の最後のセリフと森山未來の芝居と青空とエンディング曲が、ぎりぎりで噛み合ってない気がする。この物語の方向性と。
もしこれがヨーロッパやハリウッドでリメイクされたら、もっと上手にやるだろう。あのオチにはしないだろう。というモヤモヤ。
監督の意図もわかるけど。すれ違うならすれ違う意義がもう少しあればなと。

あと、最後に。
蒼井優はやっぱり素晴らしい。
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