ももさく

百万円と苦虫女のももさくのレビュー・感想・評価

百万円と苦虫女(2008年製作の映画)
3.5
佐藤鈴子(蒼井優)は友達(平岩紙)と一緒に暮らそうとなったが何故かその友達の彼氏まで暮らすとなる。しかし引っ越し当日友達は来ずその彼氏だけが来る。聞くと別れたから来ないと。猫を拾ったがその男に捨てられ死んでしまい腹を立てその男の荷物を全部捨ててしまう事が事件になってしまい捕まり前科者に。

それぞれ自分の事しか頭に無い家族の言い合うシーンの撮り方?が面白い。

弟と手をつないで歩く所や手紙の語りも好き。こんなやりとり出来る姉弟はいいなぁと思いました。

冷めていると言うか100万貯まれば場所を変える、だから人付き合いも浅い。もともと友達もおらず浅いけどその場限りをうまくやりくりできている感じがした。

海の家→桃狩り→園芸屋。

雰囲気とか弱そうなのに芯はしっかりしてるように感じる。そもそも家を出て知り合い一人もいない世界で転々とし生きていくって言う行動力が凄いな。

めんどくさい事に巻き込まれるのは嫌だけど全ての人に対して冷めて生きていくのは、やっぱり辛いし逃げたくても逃げられない時もある。感情なしに無な人間にならない限りは不可能なんだろうな。でも人との関わりでめんどくさい思いをした事がある人にしかわからないだろうなぁ。家族、友達、恋人、どのジャンルでもそのめんどくささを経験すると、そう言う気持ちになるのもわからなくもないような。思った事を言うとうまく渡っていけない事が多い気がするし。

何が正解なのかは分からないけれど色んな経験で学びがあって人は変化していくような気がする。

終わり少し手前の事実がわかる所も、それが正しかったのかわからんかった。そして終わり方はリアルでした。

そこに注目している訳ではないからやらなかったのかもしれないが親の事ももう少しやってほしかったかな。

沢山の俳優さん達が何気に出演していますが森山未來と蒼井優は記憶に残りますね。

人生なかなか綺麗には仕上がらない。

日常と言えば日常で地味と言えば地味な映画とも言えるが素晴らしい映画と私は思った。