まさなつ

グッドモーニング・バビロン!のまさなつのレビュー・感想・評価

4.5
タヴィアーニ兄弟監督で一番好きな作品。

ビデオだけど見つけて再鑑賞。

イタリアの大工一家。大聖堂を修復するぐらい腕はいいのに、不況で借金背負い会社をたたむことに。

7人兄弟の下から2人は、腕も立つことから、アメリカで稼ごうと渡航する。でも現実は厳しく中々大工の仕事にありつけない。たまたま出会った、万博のイタリア館を建てにきた人に拾われその建築に関わる。

同じ頃ハリウッドでは、アメリカ映画の父と呼ばれる大監督D・W・グリフィスが、「イントレランス」という映画のセットを作れる技術者を探していた、、。

ハリウッドへ行っても中々セット作りに参加できない兄弟。嫌がらせばかりする制作主任が、「イタリア人は昼寝ばかりして仕事しない」とバカにした時の返す言葉「俺たちはダビンチやミケランジェロの子孫なんだ!」との叫びにスカッとする。

「職人気質」という言葉は、頑固で融通がきかないというイメージもあるけど、私は好き。どんな仕事でも「取り組む姿勢」としては大事だと思う。

D・W・グリフィス、かっこいいです。
二人の結婚式に、イタリアから父親が来て、グリフィスと対峙するとこなんて、プロはプロを知るって感じで互いにリスペクトしててとてもいいんです。

アメリカ映画の草創期の撮影所の舞台裏も覗ける、映画愛に溢れた作品。映画好きなら観て損はなしの愛すべき映画です。
まさなつ

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