m

美しき棘のmのレビュー・感想・評価

美しき棘(2010年製作の映画)
3.0
突如として失ったものはなにをしたら帰ってくるのだろうか。思い出か?新たな何かか?開いた穴を埋める行為が痛々しいのは承知だが、しなければ生きていけない、そんなことを思った作品。

17歳で突如、母を失った女の子を追ったストーリー。非行に走る主人公、プリューデンスを演じたのは美しきレア・セドゥさん。

私自身、この数ヶ月で立て続けに大切な人を失った。亡くした。
完全に鬱で投薬でどうにか過ごす毎日。そんな時に観てしまったのでなにか共鳴するところがあった。
とりあえず私はクレジットカードを立て続けに切って、要らんようなものを買いまくった笑 今ようやく「無駄な買い物をした」と思っているが、あの時は必要な対処法だったんだと思う。
親しい人が、大切な人が亡くなってもなお、真夏の空は青く、日常は続いていく。誰と共に過ごしても、誰と話していても、埋まらない心に開いた穴。

なにをしたらこの穴が埋まるのか。答えなんてないんだと思う。
だからこういう時はやりたいことを存分にしたほうがいいんだと感じた。痛々しくもプリューデンスは懸命にもがいて足掻いていた。
これは過程において大切なことなんだと思う。

ものすごい共感はしたが、作品としては説明不足な点があったりして少々微妙。
ラストが印象的。
あの幻視シーンにプリューデンスの回復の兆しが見える。

ストーリー : ★★☆☆☆
映像 : ★★☆☆☆
設定 : ★★★☆☆
キャスト: ★★☆☆☆(レア、今回そんな可愛くなかった)
メッセージ性 : ☆☆☆☆☆
感情移入・共感 : ★★★☆☆

cc/ママンが死んだ──
  17歳の孤独な魂が、蒼い夜を疾走する
m

m