例えば僕は珈琲とチョコレートと坂本龍一のセットで至福を感じることが出来る。
脳みそがとろーんとして流れる時間から切り離されたような感覚、誰しもとは言わないけど、自分が至福を得られる方法というのを持っていると思う。
でももし、もしもそういう方法を持っていない人がいるなら、僕はこの映画を見ることをお薦めしたい。
見てて幸福でとろーんとしてくる、何あの可愛らしい演出、子供の空想が可愛くて可愛いくて。
細かくみれば抑圧された生活と解放される自我の対比が面白く、宗教と家族、抑圧と娯楽、日常と非日常など、ストーリーもとてもよく練られていて感心する。
でもそんなことよりこの映画の醍醐味は、僕らが経験してきたあの子供の頃の瞬間、ごっこ遊びに夢中になり背伸びをしようとした日、そんなものを思い出させてくれるノスタルジックさ、そしてそんなノスタルジックに付随する多幸感を味わうことです。
28th Mar 2016