ねこま

仄暗い水の底からのねこまのレビュー・感想・評価

仄暗い水の底から(2001年製作の映画)
3.8
久々に鑑賞。なんだかんだで好き。
Jホラー要素満載でいいね~!幽霊は黒髪ストレートロング、いつまでも振り続く雨、ドロドロの人間模様。作品全体を包む雰囲気が最高に息苦しい。
母親役の黒木瞳がエロいです。ブラウスの上からはっきり浮き出しているブラの形に目が行っちゃうよね~~。この黒木瞳演じる母親の追い詰められていく様が観ていて辛い。幼少期に母親に捨てられたトラウマを持ち、夫との泥沼の離婚裁判、周囲の無関心や女性蔑視にも傷つき、戸惑う。それでも愛娘への強い愛で立ち向かう。この母親は本来はそんなに強い女ではない。でも追い詰められて娘のためなら自らの人生を犠牲にする覚悟を持つに至る。このラストの決断は辛いなぁ…。
この作品はとにかく水の演出が多い。最初から最後まで水浸しだ。今の時期にぴったりのジメジメ感!そして幽霊の女の子が滅茶苦茶怖い。黄色いレインコートと赤い鞄が暗い画面に映えてそれが不自然に色鮮やかで不気味。主人公たちが疲弊し、恐怖に蝕まれていく様子を天井の雨漏りの染みで演出するのも良いね。
演出は良いが、ストーリーはちょっと単純かな、と思う。ラストの母親の決断は唐突に感じられる。もっと何か抵抗出来るだろ、と感じてしまう。幽霊の方も、母親に固執するのは分からんでもないけど、他人の母親に目を付けるまえに実の父親のところに出ろよ!と思う。あとなんで自分ちの部屋水浸しにするねん!めっちゃ迷惑だな。
ねこま

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