ケスのＯASISのネタバレレビュー・内容・結末

ケン・ローチ初期の作品にしてなかなかにストレートなキツさ。

学校からも家庭からも陰湿なイジメを受けている少年ビリーが、タカのケスの成長と共に少しだけ大きくなる話。
他の生徒達のやな奴加減が結構キツくて、ホントビリー可哀想。
教師もグルになってイジメてくるし、なんか熱血教師風でその暑苦しさもより一層ウザったい。

ビリーがケスを調教するシーンが手慣れていて凄い。
タカの育て方を皆の前で語ったりする場面はビリーが一瞬だけスターの様に人気者になれた瞬間であり、そこだけでも報われた感がある。
しかしその後何事もなかったかのように普通に殴られたりして、人生そんな簡単にうまくはいかないもんなんだなぁという辛さを突きつけてきたりもする。

お兄ちゃんもケスを殺すという酷いことを平気でするし、家庭環境もヤバい中でビリーの未来はタカのケスのように羽ばたいて欲しいと願うばかりの辛すぎ映画だった。