Haruki

ケスのHarukiのレビュー・感想・評価

ケス(1969年製作の映画)
4.4
イギリス、ヨークシャーの炭鉱町で貧しく暮らす少年がタカのヒナを育てながら心を通わせていくヒューマンドラマ。

父親はおらず、バイトをしながら学校へ通う主人公ビリー。

そんなビリーはタカのケスを訓練しながら大切に育て、苦しい生活に目的と輝きが現れ始める。

ただ過酷な現実はビリーを容赦なく呑み込み、希望を奪われていく。
少年ビリーの目を通して、労働者階級の悲哀を冷徹に描いている。

ケスと過ごすビリーは生き生きしているし、授業でケスの話をしたり教師を小屋に招いたりしている時は対外的にも生き生きしている。

ケン•ローチらしく、温かさと冷徹さを併せ持ってイギリスの労働者階級の現実を描いた作品。

ビリーを演じたデヴィッド•ブラッドリーの演技はリアルで見事。
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