OASIS

らくだの涙のOASISのネタバレレビュー・内容・結末

らくだの涙(2003年製作の映画)
2.9

このレビューはネタバレを含みます

モンゴルのゴビ砂漠で暮らす遊牧民に密着したドキュメンタリー映画。

遊牧民の生活に密接に関係するラクダ。
神様が遣わした様な崇拝するべき存在でもあり、背中に乗って移動手段としても使われるという不思議な関係性。
必要とし必要とされる事、与え与えられる事、即ち共に生きるという事。
遊牧民の暮らしよりもラクダという生き物の生態にスポットを当てて描かれていたが、どちらも興味深い点では同じであった。

親になった事を受け止め切れない母ラクダと愛を求める白い子ラクダとが、心を通わして行く過程が人間の親子を見ている様。
ましてや、産み出されてから直ぐに歩き出してしまうような猛スピードで成長して行く子供というのは、尚更その早さに心が着いていけないのだろう。
遊牧民としての暮らしの中に、動物と人間、それぞれの親としての想いが見える類い稀な作品だった。
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