にく

パーマネント・ブルー 真夏の恋のにくのレビュー・感想・評価

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『パーマネント・ブルー 真夏の恋』。寂れた港町に流れ着いた秋吉久美子をボンボン高校生が匿う。どうやら秋吉は内ゲバ殺人犯として警察に追われているらしい。そんな彼女に岸田智史の音楽を背にしたボンボンがいう。「俺は土方でも何でもしてあんたを養う。何も心配せんでええ」。ああ一夏の青春。
性を手ほどきしてくれて、しかる後に目の前からいなくなってくれる年上の女性というあたり、本作の秋吉は『朗読者』のハンナを彷彿させる。要はファム・ファタル未満の実に都合のいい女性なのだ。とはいえ、秋吉と佐藤祐介の瑞々しい「身体」が放つ輝きは本作のそういったご都合主義を補って余りある。
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