こぅ

疑惑の渦巻のこぅのレビュー・感想・評価

疑惑の渦巻(1949年製作の映画)
3.8
【ローラ殺人事件】のオットー・プレミンジャー監督とジーン主演コンビによる、
【ノワール・スリラー】。


著名な精神分析医ウィリアム(リチャード・コンテ)の妻アン(ジーン・ティアニー)は、ある日デパートで、万引き容疑で店員に捕まり、窮境に陥っていたところをセラピストのコルボ(ホセ・ファーラー)によって救われる。
以前からある深刻な悩みを抱えていたアンは、コルボののセラピーを受けることにする。
ところが彼によって催眠術をかけられたアンは、知らない間に彼の邪悪な意志に操られ…。


縦スクロールするOPクレジット〜デパートの包装紙に繋ぐのセンスが先ず良い。

万引きが見つかり窮境のアンを助ける謎の男、コルボ。
彼の狙いは金か⁈それとも、、
最初からガツガツ攻めず、徐々に分かってくるゆとり展開。
外野からの情報を聞き、コルボの魂胆は安易には見せてくれない。
やはり 金目当て なのか⁈⁈
アンへの治療も最初から焦らず、先ずは不眠を治して信用させる手口。

アンは、夫を愛している という状況が本作の要になっている。
これが無ければ本作は成り立たない。
夫には明かせない◯癖(シークレット)。
故に夫は、不倫 を疑う訳だし。

ある夜、
アンは夢遊病のような行動を起こす。
そして、ついに事件が。
駆けつける警備員、、
ここの一部始終は見どころ。
厳密にはご都合主義であるが、この犯行を突っ込んだら作品が成り立たないのだ。

犯人は誰が見ても明らかだ。
問題は、どうやって逮捕に導くかを楽しむ良くある定番展開だが、
本作には お楽しみ が用意されていた⤴︎

犯人にはアリバイがあった‼︎

終盤、ウィリアムの仮説が出るが、これは不要と必要半々。

ナースの情報で、やはり動き出すコルボがクライマックス。
ここは、ナースでは無くて【古畑任三郎】や【刑事コロンボ】みたく、有能な刑事でイヤらしく引っ掛け作戦でスカッと締めて欲しかったな⤵︎
その方が絶対締まったはず。
それまでは中々上出来だった脚本が、グダグダして締まらないラストで失速してしまった⤵︎

劇伴は、ムードを盛り上げていて良い⤴︎


個人的に
ベン・ヘクトの脚本はどれも良い線イッているも今一つ微妙(スコア4点⤵︎)というデータ。
こぅ

こぅ