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サン・スーシの女
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『サン・スーシの女』に投稿された感想・評価

ワンコ

ワンコの感想・評価

5.0
【思い出の作品】

映画から何かを学んだとか、教えてもらったという人は少なくないと思うが、僕はこの「サン・スーシの女」に助けてもらったという思い出がある。

大学のゼミには入ゼミのために試験があって、僕がエントリーしたゼミは倍率が4倍近くあった。

試験項目は、読書感想文と面接。

後でゼミの恩師に尋ねたら、読書感想文は、読書感想文としての当たり前のルールみたいなものを理解しているか、そして論理的に思考できているか、それを文章として表現できているかをチェックするもので、まあ、大学入試を潜り抜けてきた学生に実は大差ないと言っていた。映画のレビューで云ったら、あらすじを書いて好き嫌いを単に表現するのは不合格になる。 これは、小学生が習う読書感想文の書き方のイロハだ。

だから、どうも面接がキーになっていたらしい。

合格した友人には、一人旅好きのナルシスト、留学生会館でアルバイトして各国からの学生のお世話をしていた、こいつは合格だなと思われるやつ、最初から研究テーマがリアリスト・パラダイムと決めてそれをアピールしていたやつ、教養課程のゼミからの延長できているやつなどなどいたが、僕が合格した理由は、「君はね、映画好きだから。僕も映画が趣味だからね。趣味の話をすることは大切だからね。」と言われた。
その面接試験の時に、恩師と話をしたのが、面接の直前にリバイバル上映でたまたま観た「サン・スーシの女」だった。

その時、映画としては、エンディングの最後のテロップが要らないという...つまり、NHKの大河ドラマや朝ドラで言うところの”ナレ死”みたいなものは要らないという話をして、これのせいでメロドラマになってしまっているのではないかと偉そうに話した記憶がある。
この演出は原作通りだと思うが、結構図々しいことを言っていたものだと思う。

ただ、恩師もそれに同意してくれたのが映画繋がりの始まりだった。

恩師は、大学教授をもともと目指していたのではなくて、本当は映画監督になりたかったらしい。
それで大学卒業を機に複数の映画会社にエントリーしていたが、かなわず、大学・大学院に残ることにしたと言っていた。
詳しくは言えないが、結構有名な先生だし、外国でも教鞭を取っていて、学会の会長もすることになったし、官庁でも若手官僚向けのレクチャーをしていたので、映画監督にならなくて良かったですねと言ったら、”君は失礼だね”と拗ねていたのが思い出される。

「サン・スーシの女」のマックスのような正義感の感じられる人だった。

時々、恩師との対話について思い出す。社会科学的な思考が出来ているだろうか、正義とは何か常に理解しようと努めているだろうか、そして、映画の面白さを身をもって体験し、語ることができているだろうか。

先般、西川美和監督登壇の「素晴らしき世界」のリバイバルに出かけたが、小説では数行で済む場面を、網走まで40人もスタッフを引き連れていって行って、撮影しなくてはならないと苦笑していた。

僕が学生当時、映画は総合芸術だと商業映画をバカにする風潮が結構あった。だが、恩師と僕との間では、映画は産業であることからは逃れられないという意見で一致していた。
あのアイドルを使って集金する娯楽映画はいかがなものかと強く思うが、西川美和さんのような世界を感動させる映画作りはずっと応援したいと思う。
だから、僕は通り一遍の短いツイッターみたいな感想は書かないと決めている。

この作品は、ロミー・シュナイダーの遺作だ。

メロドラマちっくと言いながら、僕には思い出深い作品なので満点にしたいと思う。
最初、ある男と女が抱き合いキスをするシーンがあるが、最初見た時はぬるいなと思っていた。だが、見終わったあとに思い出すと全ての伏線が繋がり最高のキスシーンに思えた。

人種差別が大きなテーマとなっていて全体的に重かったです。見ていて辛いシーンが淡々と続いていたが、その中で愛を信じ生きて行く登場人物達には感動した。

義母のエリザが酒場で留置所に入れられている夫の事を曲にして歌うシーンがあるが、本当に辛い。息子がバイオリンを弾きエリザが涙するシーンも色々と勘ぐってしまう。

見ている人少ないけど面白かったです。何よりロミー・シュナイダーが美人で素敵✨辛い状況ならがも逞しく生きるエリザを見たら生きる希望を貰えた気がする。
名女優、ロミー·シュナイダーの遺作。

“pour David et son pere”
~ダヴィットと彼の父の為に~

不慮の事故死を遂げた愛息と、彼の父で自殺した元夫。

ヴァイオリンによる“亡命の歌”の哀切な調べをバックに、オープニングクレジットから泣かせる。

二人に捧げた作品なのか、しかし内容は余りにも暗く、重い。

突撃隊の悪意に満ちたユダヤ人迫害や、反ナチスへの理不尽な弾圧に強い憤りを感じる。

主人公の妻·そして回想シーンの養母と、いずれも愛する夫を信じ、待ち続ける女性の二役を演じ分けたロミー様。

その渾身の演技が切なくも美しい。

復讐には復讐を。

ラストシーンの儚さとやるせなさに胸が締め付けられた。

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