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殺しのドレスのかずシネマのレビュー・感想・評価

殺しのドレス(1980年製作の映画)
3.7
終盤の、カフェで話を盗み聞きしてるご婦人の顔www 好き過ぎるw

デ・パルマによるヒッチコックの「サイコ」リスペスト作品。
サイコ、ほんまに好きなんやなぁ。
この年代の作品に有りがちな、やや下品なエロティックさを多分に含むので家族で観るには向かない。

彼女、なんて優しい人なんだ…と思う。
理不尽な目にあってるのに。
そもそも巻き込まれただけなのに。
潔白の証明や自身の好奇心もあったろうけど、あれだけの事をしてくれる人って物語の中であっても中々おらんよ。
素敵な人だ。

ストーリーの描写に矛盾が生じている箇所もあるにはあるが、あまり気にしちゃいけないのだと思う。
緊張感のある雰囲気を存分に楽しむ作品と思う。

ちょっと長いけど、序盤の美術館のシーンが好き。
動き出す前の、作品を観て来館者の様子も見て…としている様子がリアル。
彼女は興味ないんでしょ、あれらの作品に。それが分かるのがええ感じ。
で、気が散って全然関係ない事をメモしているのも面白いw
美術館〜エレベーターまでの一連のシーンは長いけど、台詞は殆どないのに分かりやすく、それでいて感覚が敏感になる様な、観ていて不思議な感覚になる。
あと、冒頭シーンがボディダブルであると直ぐに分かるのはわざとだろうな。

オチは穿った事(全部妄想)を思わず、額面通り受け取るので宜しいか。
というか、あのオチは無くても良かった様な気がしないでもない。
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