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夜顔
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『夜顔』に投稿された感想・評価

netfilms

netfilmsの感想・評価

4.1
 初老の紳士アンリ(ミシェル・ピコリ)は、パリのコンサート会場で、はるか昔の知人を発見する。それは、アンリのかつての友人の妻セリジだったが、彼女はアンリを避けるように足早にその場を立ち去ってしまう。しかしアンリは諦めることなく彼女の居場所を探り出す。そして、ついに彼女をつかまえると、強引にディナーの約束を取り付けるが。67年のブニュエルの『昼顔』から40年、年老いたユッソンとセリジの偶然の再会を描いた続編。40年の時の流れの残酷さを思わずにはいられない。冒頭、オーケストラの演奏を1人で鑑賞にやってきたピコリはたまたま目をやった近くの席に偶然、セリジの姿を見つける。演奏に飽きてふと目を横にずらした時に発見する。ここでのピコリの笑みとも戸惑いともつかない表情が実に良い。しかしそんなピコリの目線を感じたのか、すぐにオジエもピコリの姿に気づくのだが、彼女は少しの喜びも見せないまま、逃げるようにコンサート・ホールを出る。あてのないまま夜の街を散歩するピコリは、あるBARから偶然出て来たセリジの姿を見つける。どこにでもあるようなごく普通のBAR、若い娼婦と年老いた娼婦の2人が、ピコリの座るカウンターを見つめている。

 BARのマスターとピコリとのやりとりが実に軽妙でテンポが良い。そしてそんな2人の話を少し離れたテーブル席で耳をそばだてて聞く2人の娼婦。若き日のセリジへの熱い思いを、Wのウイスキーをちびちび舐めながら目を細めて話すピコリの眼差しは、少しも歳を感じさせない。物言わぬ騎士の像を見ながら思案に暮れるのは、これまでもオリヴェイラの映画で繰り返し描かれて来た重要なモチーフである。夜景をロングで撮影した風景ショットの素晴らしさは、『家路』の場面転換ショットを彷彿とさせ、懐かしい気持ちでいっぱいになる。やがてピコリの会いたいという執念が実り、やや強引な形ではあるが、セリジは夕食の誘いを承諾する。上階から階下を眺めるピコリは、従業員にシャンパンを指示し、2人の40年ぶりの再会は素晴らしいものになるはずだった。ただ40年という時の流れは残酷で、男と女にはどうしようもない温度差がある。従業員がいるうちは、2人の顔を交互に切り返すのだが、やがて2人きりになった時に、オリヴェイラは自然と2人の姿を横からカメラ据え置きでじっくりと長回しで捉える。オジエがドアを開けた時、どういうわけかこの場所に似つかわしくない動物が登場する。人を驚かすのが大好きなオリヴェイラらしいユーモアであり、詩情溢れる最高のラストである。
kojikoji

kojikojiの感想・評価

3.8
もしかすると、「金脈」を掘り当てたかも知れない。それだけ痺れた。小品であるがすごく好きな作品だ。

オリヴェイラ監督作品は初だが、他の作品が観たくなった。同時にルイス・ブニュエル監督作品もあわせて追っかけたくなる。

「昼顔」は誰もが認めるドヌーヴの代表作であり、私には長い間、恋焦がれた作品でもあった。

学生の頃、この小説の文庫本か書店に並んでいたが、その帯はベッド横たわる白い下着姿のドヌーヴだった。
私は「めばえ」という作品で、すでに彼女の虜になっていたが、この帯とこの小説に主演しているというだけで鮮烈だった。

もちろん小説は買って読んだが、小説が面白い訳ではない。私が求めているのはドヌーヴだったのだから。

映画はオリベイラ監督が67年のルイス・ブニュエル監督作「昼顔」の登場人物たちの38年後を描いた作品だ。
パリで偶然再会したアンリ(ミシェル・ピコリ)は友人の妻セブリーヌ(ビュル・オジエ)をコンサート会場で目撃する。
彼はすぐに彼女を追いかける。彼女は逃げてしまうが、偶然が重なり彼女と話すことができる。
彼は過去の真実を打ち明けるという口実で食事の約束を取りつけるが……。

この作品を観て、ドヌーヴから離れて「昼顔」という作品が見えた。もう一度この視点で観ることにする。レビューも書いてないことだし。

残念ながら、ミシェル・ピコリがアンリを演じるものの、カトリーヌ・ドヌーブは出演していない。確かに少しお太りになった我らがドヌーヴが、この役をこなせるかわからないが、演じて欲しかった気持ちはある。

映画の始まりはコンサートで、全編に渡って流れるクラッシックがこれまた素晴らしい。

「オマージュ」としての映画では最高に素晴らしいできだと思う。


監督・脚本:マノエル・デ・オリヴェイラ
製作:フィルボクス・プロドゥソンイス
レ・フィルム・ディシ
製作総指揮:ミゲル・カディリェ
セルジュ・ラルー
出演者
ミシェル・ピコリ
ビュル・オジェ
音楽:ローレンス・フォスター
前作:
昼顔
(監督ルイス・ブニュエル、1967年)

No.1466 2023-498
先日観た『昼顔』の38年後を描いた作品『夜顔』です☆

監督はルイス・ブニュエルさんではなく、ポルトガルの巨匠マノエル・デ・オリヴェイラ監督。
脚本もオリヴェイラさんオリジナル。

うっわぁ〜!
38年後かぁ!
通りで私の好きだったユッソン様がおじいちゃんになってるわけだ!

キャストはユッソン様演じるミシェル・ピコリさん以外は別の方。
カトリーヌ・ドヌーヴさんの代わりにビュル・オジエさんが演じてるの。

え〜、ドヌーヴさんにちゃんと声かけて下さったのかしら、監督!
いくらおばあちゃんになっちゃったからと言っても、当然だけど別人なんだもの。

と、最初はそう思ってたんだけど、お話の中でセヴリーヌが「私は別人になったのよ」て言ってたから敢えて違う人にしたのかしら。

セヴリーヌの夫の友人だったユッソン様とセヴリーヌ。
2人はパリの街で偶然再会するのです。

『昼顔』では明かされなかったあの出来事、奇しくも私が気になっていたアレ。

これも空想力を働かせて余韻を楽しむやつですね。笑

ワタシ的にはとても好きな雰囲気でした。
夜のパリの街の灯り。
今のようにキラキラしていないエッフェル塔(やっぱりこっちが良い💦)。
それにロウソクの灯りの使い方が上手い!


てか、このマノエル・ド・オリヴェイラ監督。
最高齢の監督さんだったんですね。
最後の作品は105歳?!!
すごいなぁ〜!
すごく好きな感じがするので、機会があればもう少し観てみたいです♪

さて、そろそろイランに戻ろうかな。

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