sakura

シークレット・サンシャインのsakuraのレビュー・感想・評価

3.4
アトロクで宇多丸さんの話を聞いていてずーっと見たかった作品。特集上映でようやく観られた🥹

「宗教(信仰)の矛盾」という点については、演技がすごいこともあり、その救いのない絶望にもうひたすら“そうだよなあ”と思うことしかできない。

『ウーマン・トーキング 私たちの選択』を見たときも思ったけれど、「許し」と「赦し」の区別ってむずかしい。わたしがキリスト教にあまり親しみのない日本人だからかもしれないが、赦しを説かれて許してしまったら、やったもん勝ちというかただのやられ損では?と思ってしまう。
このメンタルでは到底なにかを信仰できそうにない。

シネほどの辛さや絶望を経験したことがないから救いを求める気持ちがわからないのだ、と言われてしまえばそれまでなのだけど、
やっぱりどれほどの辛いことや絶望を経験してもわたしは誰にも縋れないし頼れないし信じられないと思う。すべて自分の責任として自分の中だけで完結したほうが腑に落ちる。完結の仕方がいかなるものであったとしても。


あと、犯人はどうして殺しちゃったのかな。話のあらすじだけ聞いてたときは息子の死に事件性があると思ってなかったので、そんなことで殺したの?ってちょっと驚いてしまった
まあ、「そんなこと」で殺されたほうがシネの救いの無さは増すので、それありきといえばそれはそうなのだろうけど。わたしが犯人だったら無駄に刑重くなるし、憎んでるわけでもないし、結局すぐ捕まっちゃってるし、殺してもなにも得することないと思っちゃうけどなあ
sakura

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