はやし

シークレット・サンシャインのはやしのネタバレレビュー・内容・結末

4.4

このレビューはネタバレを含みます

重厚でじっくりと進むストーリーは余白が多く、多くを語らない映像表現が深みを存分に出している。
特に誘拐関連のシーンは説明的な表現を用いることなく葬式まで描かれており、突きつけられた悲しみが深く刺さった。

家族団欒、悲劇、救い、崩壊と次々とシネを取り巻く状況は変化していったが、どの場面でもチョン・ドヨンの演技が神かがっていて、説得力が凄まじかった。

初め「密陽」で「シークレット・サンシャイン」かと思ったら、このタイトルには「見えない光=神様」の意味も含まれていた。
初めは神に救いを求めて心の安寧を得ていたが、その「救い」に違和感を覚え、神に歯向かっていく。
爆音で音楽を流しても信者は気にすることなく祈祷を続け、神に見えるように屋外で姦淫してもらおうとしても信者は神を意識して最後までやらず、神に歯向かっても上手くいかなかったシネは自殺しようとする。
一度人を「赦す」ことが上手く行かなかったシネだったが、最後には少女を赦す様に髪の長さを少女の切った長さに揃えた。
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