青二歳

あした元気にな〜れ! 〜半分のさつまいも〜の青二歳のネタバレレビュー・内容・結末

2.6

このレビューはネタバレを含みます

子供の頃TVや授業で観た日本の戦争映画(アニメ含む)は、プライベートライアンみたいな戦闘シーンが無い。空襲とかひめゆりとか非戦闘員が死ぬ話と、上官の下士官いびり。この二つが自分の知ってる戦争ドラマの書式だった。今思うと…これって変だな…
大人になって戦前・戦中(映画法時代)・戦後(50〜60年代)の戦争映画を観て、戦闘シーンもあったり意外と多様である事を知りましたが。

子供の頃戦争アニメ映画といえば“うしろの正面だあれ”と“火垂るの墓”でしたが最近だと今作かな?上戸彩だし。
今作は空襲が山場ではなく、戦争孤児となって戦後を生き抜く少年少女の踏ん張りが描かれます。食糧難…闇市での混乱…あと子供v.s.大人の対立軸がメインですかね。
闇市での対オトナ戦は“肉体の門”を思い起こさせます。気力を失った復員兵に慰められるラストも肉体の門っぽい…
“火垂るの墓”より前向きな終わり方なので、こっちの方が見やすいかなー。どうだろ。抑揚のない単調さが難なのですが。オープニングとエンディングの吉永小百合のナレーションも蛇足。なぜこの手の戦争アニメは引き算をしないんだ…説明台詞を加えないと気が済まないのは何故…
あと「お前らみたいな大人が〜」とやたら繰り返して世代の断続を訴えるのは、歴史物としては宜しくないと思います。孤児になり理不尽にかこつ子供の気持ちというのは理解するけど、あまりにしつこい。まぁ頻度からしてこれが製作者のメインテーマなんですかね。
青二歳

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