HAYATO

犬神家の一族のHAYATOのレビュー・感想・評価

犬神家の一族(1976年製作の映画)
3.8
2023年485本目
市川崑監督&石坂浩二主演による金田一耕助シリーズの第1作
作品の内容が高く評価されていることに加え、日本で初めて映画と同時にサントラを発売したり、テレビのスポットCMを宣伝に使ったりと、日本の映画ビジネス全体にも多大な影響を与えた名作
原作者の横溝正史さんが、ホテルの主人役でゲスト出演している。
名探偵・金田一耕助が、製薬会社で財を成した犬神佐兵衛の謎の遺言を巡って巻き起こる奇怪な連続殺人事件の真相に迫る。
『ナイブス・アウト/名探偵と刃の館の秘密』や劇場版『ミステリという勿れ』に通じる遺産相続を題材にした作品で、莫大な遺産を巡る犬神家の争いを通して、人間の強欲さがこれでもかと描かれている。
「不気味なマスク」や「湖面から足が突き出た死体」など、一度見たら忘れられない強烈な場面がたくさんあり、「絶対に笑ってはいけない名探偵24時」で、板尾創路さんがスケキヨマスクをつけて登場したのを思い出した。
ジャズピアニストの大野雄二さんが手がけた音楽が魅力的であり、メインテーマの”愛のバラード”は、今なおテレビ番組等で頻繁に耳にする。
巧みなミスリードを施したストーリーに惹きつけられ、徐々に殺人事件の核心に迫っていく展開が楽しい。
ラストシーンで汽車を映さなかったのはどうしてなんだろうと思ってたら、単に撮影場所に汽車がなかったかららしい。
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