YAZ

外人部隊のYAZのレビュー・感想・評価

外人部隊(1933年製作の映画)
4.0
ジャック・フェデーの観る

パリのお坊ちゃまが女性に入れ込
み会社の金使い込み罰として外人
部隊送りとなり女には捨てられる。
モロッコの地で自棄となった彼が
その女性そっくりのイルマという
女と出会うがの話

一人の女性に運命狂わされる男の話で
目新しさ全く無いけど意外に良かった

二役演じるマリー・ベルでも狂わされる
男でもなく彼が居座る宿の主人の妻役で
監督の妻でもあるフランソワーズ・ロゼ
ーが結局は全部持ってった感

祖国での過去捨ててアフリカの地に流れ
着いた男達の心の底に染みついたペシミ
ズムが作る空気を総て引き受けてるよう
なロゼーであります
彼女が好むタロット占いが男達の運命を
予言してるようでも

宿の女好きな初老な主人もまた彼の運命
を狂わす男ですが夫までも引き受けてし
まうロゼー
総てを見切ってる別な次元の女性の様で
流れとしては主役男とくっ付いても良い
のにそういう所全く無いです

タロットカード一組を意味してるらしい
原題だとしっくり来る

解説読むとこれも詩的リアリズムと。
この時代の何本か観てるとフェデーから
弟子のカルネに受け継がれて行ったのが
分かりますね

2/220
YAZ

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