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ウホッホ探険隊のHKのレビュー・感想・評価

ウホッホ探険隊(1986年製作の映画)
3.6
干刈あがたの芥川賞候補作を森田芳光が脚本化して、森田がライヴァル視する根岸吉太郎が監督した。なぜライヴァル視するかといえば、同時代の作家ということもあるが、たぶん根岸がハンサムでモテたから。さておき離婚がテーマのホームドラマとなれば、修羅場に次ぐ修羅場になりそうなものだが、これはそれを淡々とクールに捉えるところが新感覚、というか80S感覚というものなのだろう。演出的には、瓶底から飲む人物を捉えたりして奇抜だが、これは根岸が森田に寄せているのだと思う。柴田恭兵演じる大洋ホエールズ(そういう球団があったのだ)の選手に実在感がかなりあるとかのリアリズムが、それら80S感覚と奇妙にフィットして今はもはや作ることの出来ない映画なのでは。ところで先ほどホームドラマと書いたが、実は女性映画だと認識している。
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