世の中には法律よりも強い力が存在する
ジョン・フォード
「ハリケーン」
1950年10月22日のアメリカ映画監督協会の臨時総会。
ハリウッド史上悪名名高いいわゆる(赤狩り)の一場面です。
野球帽にスニーカーといういでたちで出席していたジョン・フォードは、議会がいよいよ深夜にまで及ぶと不意に起立し、公然と
(あなたの支持するものと、今夜のあなたの振る舞いが嫌いだ)と述べた後、
(帰って寝る。明日も撮影があるからな)
と、会場を後にしたそうです。
この一言で(赤狩り)派の急先鋒セシル・B・デミルの策謀を粉砕してしまいました。
今では伝説となったこの挿話から遡ること13年前。
フォードはこの傑作「ハリケーン」の中で既に神父Paulに
(世の中には法律よりも強い力が存在するのだ)
と言わしめてます。
絶えず何者かに変えようとする世界の中で、常に自分らしくあり続けること。
やはりそれは最高の偉業です。
自分もこうありたいものですが流れに身を任せ、その巡り合わせを味わう怠惰な日々を未だに繰り返しております。