犯罪で荒廃した近未来のデトロイトでは警察が民営化されて、悪待遇による不満からストライキが起こる。
そんな設定だけど、実際アメリカは刑務所だって一部民営化するような国だから警察にも似たようなことが起きても不思議じゃない。
現実ではデトロイトも財政破綻して荒廃。街の貧困化と警察の人員削減で治安悪化、廃墟が増えてほぼディストピア状態になっていることを考えるとある種の未来を予言していた作品とも取れる。
犯罪者も遺体となった主人公を利用してサイボーグ警官を作る巨大企業も道徳心、モラルの欠如という意味では同類。とにかく胸糞悪いキャラ設定。
そんな彼らの犠牲となったロボコップ(マーフィー)だからこそ容赦ないバイオレンスシーンが活きてくる。
外国人だからかヴァーホーヴェンだからなのか、銃というオモチャを振り回してはしゃいでるように見えるアメリカ人って人種に関係なく野蛮でバカ~~っていう描き方、個人的には好きだな。
あと最後社長が“you are fired” (お前はクビだ)と叫んだ直後にロボコップが銃を“fired ”(発砲した)シーンもシャレがきいてて良い!
世界観といい失敗作のロボットといい、ニール・ブロンカンプの「チャッピ-」は本作から大分アイデア頂いちゃっているね。まああっちも好きなんだけど。