馬もたまったもんじゃないよなぁ。
13世紀、イギリス。
史上最も残酷で非情なイングランド王エドワード1世のもと
スコットランドは長きにわたり侵略されてきた。
そんな中、1人の田舎者が、自由を求めて立ち上がる。
「ホントはやりたくないけど、しょうがないからやる」
スコットランドに愛国心を生み出し
イングランドの侵略から守った男、ウィリアム・ウォレス。
どんなに勇敢で、祖国を愛していたのか。
きっと英雄とはそういうものなのだろうと。
でも、実際は違った。
映画で描かれるウィリアム・ウォレスは
家庭を築き、平和な人生を送ることを夢見ていた。
しかし、それにはイングランドによる支配を脱しなければいけない。
当たり前のことをするために、戦わなければいけない。
本当は、戦わないことが一番。
自由すぎる時代に生まれ、支配を知らない私たちは
ウォレスの望みは些細なものに見えるかもしれない。
でも、彼らにとって、それがどれほど欲張りな望みだったか。
自由のために、戦わなければならない。
そうして勝ち取った自由は、意義あるものになる。
ただ支配者の下で戦わされるよりも
きっと大きな意味のある戦いなんだろう。
だからこそ、彼らは勝つことができた。
支配される側の思いを非常に上手く描いている。
これを見たら、きっとイギリス(イングランド)が
嫌いになること間違いなし←
エドワード1世に対抗するウォレスたちだが
彼の息子エドワード2世が酷い。
「史上最低の王」と揶揄される彼は
気持ちいいぐらいの愚かっぷりでした。
こりゃあ親父の面目丸つぶれだなぁ。
戦いのシーンに重点を置いているため
作中の半分以上が戦闘シーンで
なかなか血なまぐさい演出。
しかし一方で、抑圧されるスコットランドの人々
そして支配する側のイングランドの貴族たち
様々な人々の思惑や感情が描かれている。
この映画が公開されて
スコットランドの独立感情が高まったそうで。
こういうのは本土の人じゃないとわからないなぁ。
やっぱり日本とは違う国だと改めて実感。
「大阪が独立する」って言われても
特にないも思わないだろうし…←
「自由」を得るために戦わなければならなかった男。
いつの時代も、こうやって戦う人がいる。
「自由」がどれだけありがたいことなのか。
ノホホンと生きてちゃあダメだね。
なかなか血なまぐさい作品だし
イングランドにイライラすること請け負いです。
史実に忠実かというと、
脚色も多いのでそこはね。
歴史の流れは解るかと思います。
感情は歴史に残せない(良いこと言った)けど
きっと当時の人も、同じような気持ちだったのかなぁと。
エドワード1世期の歴史を知っておくと
より映画を楽しめるかもしれません。