増村監督がこういう軽妙な喜劇を撮れることに驚き、内容もひたすら寸借詐欺師グループが法に抵触しない範囲で人を騙して金を稼ぐ様をサクサクと披露していくだけなので気軽に鑑賞していられる。
船越英二をはじめ伊藤雄之助、明蝶、上田吉二郎、犬塚弘とキャストも充実しており彼らの丁々発止の掛け合いを見ているだけで楽しい。ことさらに60年代大映作品で頭角を現しながら早世した丸井太郎が出番が多く、コミカルな演技を披露しているのが印象的。あと園佳也子がやけにセクシー。
ただ全体的に無難すぎて見終わったあとさして印象に残らないけどね、あと増村監督は単なる喜劇映画を撮ることに抵抗があるのかやけに戦争や社会の批判を取り上げていてかえって変な感じに。
ちなみに冒頭に出てきた歯のないおっさんは何だったんだ、インパクトはあったけど。