来夢

KOTOKOの来夢のレビュー・感想・評価

KOTOKO(2011年製作の映画)
4.2
塚本晋也流のホラーとCoccoの痛々しさがコラボしたらとんでもなく疲れる行き過ぎママさんドラマになりました。精神状態きつい時に観ると本当に辛いやつ。実際に初めての育児を経験してから再鑑賞したら、(行動的にはこうならないけれど)心情的にはそこまでオーバーじゃなくて、最初の1ヶ月あたりの脳内戦争具合はこんな感じだったなーってなんか懐かしいくらいに思えたし、子供との別れとか想像しただけで無理ってなるよね。と、なんか疲れる子育てだけの映画っぽく聞こえちゃうかもしれないけれど、塚本映画ならではのユーモアを兼ね備えた暴力性とホラー表現はそれだけでも見応えがあるし、それにCoccoの元々のキャラクター性が見事にマッチして色々心配になるあたりは最高峰の恐怖映画として存分に楽しめる。それに恐怖要素と同じくらいに優しさもあるかもしれないのが胸に刺さるよね。ついでに究極のSM映画でした。
来夢

来夢