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ソナチネのskipのレビュー・感想・評価

ソナチネ(1993年製作の映画)
4.2
「首」公開きっかけでBSで流してくれたので鑑賞。

ヤクザの抗争の助っ人として沖縄へ赴く村川たち。想定以上に激化する敵側からの襲撃から逃れるために身を隠す。ゆっくりと流れる仲間たちとの時間の中で、付き纏う死の影。

静謐と喧騒、悲しさとおかしさ、仲間と裏切り、血のような赤黒い空と心が洗われるような青い沖縄の空、死と背中合わせの世界。愛おしさも陰惨さも、無い混ぜになる独特の世界観。
今ではベテランと呼ばれる俳優達の若かりし頃のギラギラ感、その中で無駄な感情が削ぎ落とされたようなビートたけし演じる村川の存在感が際立っていた。こんなにかっこいいビートたけしは初体験。

構図や色彩が印象的で、忘れられないシーンがたくさん。赤い空に映える黒い影とか、青い空に舞う赤い花びらとか、ホテルのエレベーターの中での立ち位置とか…あげ出すとキリがない。

世界の評価に違わない傑作ですね。
観れてよかった。
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