何だろう、観賞後に思い返すとジワる作品だった。変な間がやラストが良かったです。序盤、ちょっと乗れずにどうしようかと思ったけど、大杉漣の格好良さで、乗り切れました。1人だけ、やたら格好よっ！似合わないアロハを着せる監督のセンスも良かったし、明らかに彼だけを際立たせた演出が見事でした。派手じゃないけど味のある良作。
北島組の友好団体である中松組が、沖縄の阿南組と抗争になった。北島組傘下の村川組組長·村川は助っ人を命じられ、手下を連れ沖縄へ向かう。 村川達の加勢で、抗争は更に激化し、手下が次々、命を落とす。一旦、海辺の廃屋に身を隠し様子を見る事になるのだが…。
ネタバレ↓
上の命令で、人を殺したり、抗争に駆り出されたりに嫌気がさしていた村川に追い討ちをかけるように沖縄での抗争の手助けの話だ来た。行ってみると聞いてた内容とはかなり違う。やる気もなくなり、砂浜でロシアンルーレットや紙相撲&砂浜で人間紙相撲ごっこをして遊んだり、夜の海辺で拾った幸と言う女をつれ回す。
抗争が激化した。
砂浜で釣り人を装ったヒットマンに突然額を撃ち抜かれたケン(寺島進)。村川と幸は、ボートの陰で身を潜めた。
復讐の機会を狙う村川。エレベーター内で、全員撃ち合いになった。村川はケンを殺した男を射殺。 高橋(北島組長の部下)の太ももを3発撃って悪巧みを吐かせた後、車ごと唯一生き残った良二(勝村政信)に爆死させ、彼等を陥れた北島組長を殺しに行った。
そして、仇を取った村川は、車の中で自分の頭に銃口を向けた。
沖縄の海の美しい背景に似つかわしくないヤクザ達。カラフルなアロハを着てもやはり場違いな感じがシュール。暑い中部屋で全員雑魚寝なのも面白かった。
散々、残忍な事をして来た男が、ソレを辞めたくなった。しかし、辞められない事は自分が一番知っている。哀れな男のケジメを描いている様だった。大杉漣さんや紙相撲、ラストの自殺シーン等、計算しつくされた作品なのが、思い返す中で気付かされる。これは、素晴らしかった。
