ピッツア橋本

ソナチネのピッツア橋本のレビュー・感想・評価

ソナチネ(1993年製作の映画)
4.2
大杉漣さん追悼の意を込めて10年ぶりに鑑賞。

最低限のヤクザ映画的展開を保ちながら、独特のカットと照明効果の繋げ方をしてキタノブルーと呼ばれる映像スタイルを世に知らしめた一本。
そして故人の出世作とされている。

正直、大杉漣を始めとしたヤクザ達の怒号以外は声が小さくて何言ってるかわからないレベル。
よく聞くとそれなりに混みいった軍団抗争が起きてはいるのだけれど、
台詞なしでも画と光の繋がりで充分に内容が理解できるのが、海外で評価されたポイントかなと自分は思う。

ロケット花火→拳銃→ボンネットに反射する光に代表される画の繋がりの飛躍はいま観ても唸る素晴らしさ。

あとあの90年代のドライなんだけど血の気の多い、混沌とした空気が満ち満ちていてすごく懐かしく思った。

<余談>
大杉漣さんは2〜3年前に自分の職場でドラマ撮影をした事があってお会いしたことがある。
たけし映画の強面な感じは一切なく、明るい関西弁で終始冗談と気遣いで周囲を和ませるとても素敵な方でした。

心よりご冥福をお祈りします。
ピッツア橋本

ピッツア橋本