PeggyMYG

地球に落ちて来た男のPeggyMYGのレビュー・感想・評価

地球に落ちて来た男(1976年製作の映画)
3.6
手に入らないものはない押しも押されぬ世界的スーパースターだとわかっているのに、デヴィッド・ボウイの佇まいはなんでこんなに“可愛そう“なんだろう?

辛そうで苦しそうな彼を見るたびに湧き上がる感情…これは同情?なぜか…ちょっと笑ってしまいそうにもなってモゾモゾする。

華奢で白い裸体も人間味がないし(まあ、宇宙人だからね)女の子にお姫様抱っこされるのも、“あり得るかも⁉︎“と思わされる非現実感な存在。

これはひたすら“デヴィッド・ボウイ以外にこの役はできない“ことを思い知る映画。他の人だったらギャグになっちゃいそう。
ニコラス・ローグ監督はそこをよくわかっている。たぶん。

懐かしいキャンディ・クラークも良かった。ボウイとのベッドシーンも含め、若い2人はとても綺麗。
後半の老け作りは『ゴッドファーザー』のマーロン・ブランドか!と笑ってしまったけど、手や体の老い方(おそらくボディダブル)が悲しいほどリアルだった。
女性だけ老いるというプロットはどんな作品でも切ないなあ。






泥臭い地球人代表のようなネイサン役にリップ・トーンはピッタリ。
『メン・イン・ブラック』のエージェントZで知ったけれど、その前に「刑事コロンボ」episode59の犯人役で観ているハズ。でもいかんせん新シリーズなので印象がない笑。
PeggyMYG

PeggyMYG