このレビューはネタバレを含みます
ネタバレ
超能力を都合よく悪用する米国映画界
オチを書いてしまうと、終盤まで見せられた全ての展開は超能力者のイメージの中で起こったにすぎず、そのイメージの中では超能力者の予見ミスからテロリストが仕掛けた核爆弾が爆発し皆が死んでしまう。そこでそうならないよう嫌がっていたFBIに協力しテロリストと核爆弾を探すことを決意する! という場面でエンド。つまりは何ら実際の解決もされないまま終わってしまうという前代未聞の映画・・・。
まぁそういう終わり方も新奇性があっていいことなのかもしれないが、私が問題視したのはイメージの中のバイオレンスアクションであまりにも超能力予見性がスーパー過ぎて荒唐無稽の領域に突入してしまっていたところ。簡単に言えば白けてしまったということ。
これは本作だけではなく米国エスパー映画に大体共通する要素。もちろんささやかな超能力では映画にならないわけで仕方ないと言えば仕方ないが。
加えて、どうしてもラブロマンスが絡んでくることにも辟易。ヒロインのリズは非常に魅力的な面立ちと感じたし、身持ちの固い理性的な性格みたいで、これなら簡単にラブシーンもなさそうだなとやや安堵していたら、あんなマジックとセリフでコロッといっちまいやがった・・・。ほんと悪態の一つもつきたくなるよ(笑
アイデアもアクションも展開も及第点には満たず。総評二つ星
話は変わって、超能力の捜査利用・軍事利用は白人社会では珍しいことではなく(中国も)、書籍も多数出ているので読めば大体のことは把握可能。
それらの知識を総動員するなら、映画のような即時性のあるスーパー予見能力は現実的にはほぼ無理であり、力を実際に発揮できる確率はかなり低いというのが実情。
002007