あまのうずめ

アイズ ワイド シャットのあまのうずめのレビュー・感想・評価

アイズ ワイド シャット(1999年製作の映画)
3.4
医師ビルとアリスのハーフォード夫妻はジーグラーのパーティーに招かれ訪ねる。アリスと離れた際にビルはバンドのピアノ担当で大学の同級生のニックに話かけた後二人の女性に囲まれた。アリスはその様子をバーカウンターでハンガリー人のサンダールからダンスに誘われ踊っている時に見つけてしまう。ビルはジーグラーの使いに呼ばれ2階に行くと彼の相手がODで倒れているのを介抱した。


▶︎スタンリー・キューブリック監督の遺作で、当時まだ夫婦だったトム・クルーズとニコール・キッドマンのが夫婦役を演じた作品。

妻の不倫に走ったかもとの告白に動揺し、その姿を想像して自らも別の女性との関係を試そうとする夫の姿の顛末が描かれているのだが、

正直、ラストのアリスのセリフにキューブリックどうしちゃったのという腑に落ちない感じがして、そのままストレートに受け取っていいものか否かちょっとの間考えさせたられた。それこそが狙いだったかも知れないが......。

サスペンス風な作りでピアノのユニゾンのリフレインが不気味さを醸し出した作りは上手く、トムやニコールの表情の作り方や撮り方にゾクゾクした。屋敷や邸宅、マンションのインテリアも見応えがあった。

見逃していたキューブリック作品というコトで期待値が高かったせいか、肩透かしを食らった気分になった。それでも画の強さは存分に味わえた。


WOWOWの『トム・クルーズ特集』にて鑑賞。