サトモリサトル

火宅の人のサトモリサトルのレビュー・感想・評価

火宅の人(1986年製作の映画)
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数年前に原作を読んでいつか観たいと思いながらやっと観れた。
勝手にもっと辛気臭い感じかと思ったら、前半はとにかくスピーディーに進んで飽きさせない。
原田美枝子さん、何というか今の時代にあのままいても違和感ない感じ。最初のあどけない感じからラストシーンの表情の変化が凄い。

いしだあゆみさん演じる正妻が凄まじかった。
怪演という言葉が最も似合う女優だなと思う。
この間「人間失格」を観た時にも思ったけど最終的に正妻がラスボスなんだよなあ。
何とも器の大きい人でした。

この作品、というか原作がほぼノンフィクションという所が凄い。
あんなにも明け透けに色々書いて大丈夫?って思っちゃう。
そんな【火宅の人】檀一雄の実娘の檀ふみさんもファーストシーンで出演している。
また改めて原作も読み返したくなった。