さく

麗しのサブリナのさくのレビュー・感想・評価

麗しのサブリナ(1954年製作の映画)
5.0
ハンフリー・ボガードが出てくるだけで「名作」って感じがしますよね。ジェームス・ステュワートとかもそうですけど、「名作顔」ってありますよね。こんな顔見せられたら名作に決まってるじゃないですか。こんな顔の人が駄作に出ないですよ。名作顔おじさんですよ。

それに加えてオードリー・ヘップバーンです。こんなもんビリー・ワイルダーじゃなくて私が撮っても名作になりますよ(なりません)。

(微妙にネタバレ入ります)

どこを切っても名シーン、名セリフのオンパレードで胸焼けするくらいですが、特に好きなのは、例のビニール(プラスチック?)のハンモック越しにデイヴィッドがライナスを見るシーンです。ライナスの顔が歪んで見えることが色んなことを示唆しているわけですね。笑いを取るための小道具かと思っていたハンモックまで演出に使ってしまうところがいちいち最高です。その件からの、「前の席と後ろの席は違う。後ろの席は鏡でしか見ない」というオヤジの名セリフにもつながる。

他にも好きなシーン、好きなセリフのオンパレードで全部説明しているとドストエフスキーの小説くらい長くなりそうなのでやめておきます。なお、ドストエフスキーの小説は読んだことがありません。
さく

さく